幸運の神様

ある時幸運の神様が、幸運を携えて誰に配ろうか迷っていました。神様は、誰に対しても平等だったので、とりあえず取るに足らない幸運を全員にプレゼントしました。幸運の神様は、きっと皆感謝しにやってくると思い待っていました。ところが、プレゼントが届いたとも、また有難うという返事もありません。皆忙しい忙しいと言って、返事もお礼も忘れてしまったのです。

しかし一人だけ返事を直ぐにしてわざわざお礼状をくれた人がいました。幸運の神様は、どんな人かと思い見るとその人は、誠実な人でした。また少ない収入の中から貧しい人によくプレゼントをしていました。しかし誰一人として返事もお礼も言ってくれないのです。そこへ自分宛にプレゼントが来て大喜びです。直ぐに直筆のお礼状を書きました。

幸運の神様は、えらく感心して他の人に与えようとしていたプレゼントを全て一つにして彼に与えました。誠実な人は、たいそう喜んで以前にもまして弱った人を助けたそうです。

今井英人の物語集

人生で辛い時にフッと心に浮かんだ物語です。

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